先週、FOMCまでは様子と話していた金相場は、下落する相場となりました。
最新の投機筋の建玉状況(9/8現在)を確認してみましょう。
売り(青の棒グラフ)が増えており、相場の下落は、新規売りが入ったことが原因だと分かります。
米国市場は9/9(水)に大幅に下落していますが、さらに新規売りが入ったと想像できます。
おそらく売りは500トン半ばまで増加いていることでしょう。
この売りが多い状態で今週FOMCを迎えることになりました。
9月の利上げに対するマーケットの見通しは、五分五分です。
どちらにも動く可能性がある状況です。
東京市場では大型連休シルバーウィークを見据えての売買戦略を立てる必要があるでしょう。
個人的には、重大イベントであるFOMC後には、買戻しになるのではないかと思っています。
さて、白金ですが、先週末は直近安値を割り込みテクニカル的な下げとなりました。
CFTCの投機筋の売り玉は、ずっと少しずつ減ってきていましたので、この反動が金曜日に出たのではないでしょうか。
白金についても、FOMCの反応次第です。
米国の9月利上げに対してマーケットは五分五分ですが、私は9月は利上げできないのでは、と見ています。
仮に、利上げに踏み切っても、イエレンFRB議長の発言は慎重な話となるでしょう。
FOMCが終われば重要イベントはなく、市場は落ち着きを取り戻すと思われます。
東京貴金属についていえば、年末は7-8割の確率で、上昇しています。
リーマンショックの時もそうでしたが、季節的な要因ともいえます。
FOMC後に出た安値は、買い時になるではないでしょうか。
当記事は、「セントラルマーケットコラム~経済金融・コモディティ~」からの転載です。またコラムでは、経済金融、貴金属のスペシャリストによるコラムも掲載しております。こちらもぜひご覧ください。